麗しの160cmドール

ドレスアップしたクッションドールと私が美しいと思うものたち。画像の無断使用はお断りしています。

ドールに関する覚書 memorandum about my dolls

Tay: school days

Additional note: student-like short hair

f:id:apaleovalinthewi02:20160203152957j:plain

彼女の左手のところにある赤い本は倉橋由美子の聖少女。

奥付を見ると昭和40年初版の第19刷。

初読は高校一年の夏休み前だったかな。

「悪い夏に融けていく軟体動物のような小説」という作者の言葉が

そのときからの記憶として残っています。

 

私の通っていた高校では、何故かその頃

新潮社の、この単行本のシリーズのどれか一冊を携えて登校してくるのが

流行っていました。

安部公房砂の女大江健三郎の個人的な体験、北杜夫の白きたおやかな峰…等。

f:id:apaleovalinthewi02:20160203152950j:plain

f:id:apaleovalinthewi02:20160203152949j:plain

その中でも、この赤い本は目立っていました。

私はこの物語を

友人から又貸ししてもらった本で読みました。

本当の持ち主は、一学年上級のフランス人クォーターの美しい女の子。

 ●友人が何故、その子から貸してもらうことができたのか。

 ●私が読ませてもらった本は、事実その上級生のものだったのか。

何一つ確かめもせず、疑いもせず…貪るように読み、

読んでいる間中、

その女の子が、赤い本を携えて歩いていた姿を思い出したりしました。

 

Tayと一緒に写っている赤い本は、

高校を卒業するころまでに私が買ったもの。

一度くらい読み返したのか記憶がないのですが、

今回改めて読み直してみました。

f:id:apaleovalinthewi02:20160203152954j:plain

f:id:apaleovalinthewi02:20160203152955j:plain

もう十六歳の感受性はどこにも残っていませんが

意外に楽しめました。

作者が六十九歳で亡くなったのは、2005年。

高校生活の記憶と分かちがたく結びついていたので同世代の作家のつもりでしたが、

二回り近く上の人だったことに初めて気づきました。